では特に病気のない肩こりとは何なのか…。一言で言うと「首・肩・背中の筋肉の異常な緊張」です。この異常な緊張を起こす原因により、その治療法・対処法は少しずつ異なります。
特に首の痛み・動かしにくさは重要です。首の神経が圧迫されたり、首の筋肉が緊張していると肩こりの原因になります。この場合、肩こりの治療は首の治療になります。
もちろん肩も触りますが、それは「対処療法」。
「根治療法」は首の治療、もしくはさらに首の異常を起こしているそのほかの部分の治療になります。
では肩こりをいくつかのタイプにわけてみます。
これは恐らくもっとも多いと思われるタイプです。首・肩・背中の筋肉が持続した等尺性運動により血行不良→酸素不足・老廃物蓄積により痛み・だるさ・コリ感がでます。
たとえばオフィスでPCを使って仕事。このとき首~肘くらいまではほとんど動いていませんがしっかり運動しています。動かしていませんが力が入っています。「動かないという運動」をしているわけです。空気イスみたいなものですね。
筋肉はこの「動かないという運動」 がとても苦手です。筋肉は動くことにより血管がしごかれて血液の流れが促進されますが、動かない運動中には血液量が不足します。緊張(運動)中の筋肉の中 に十分な血液を送るのは安静時の心臓ポンプの力だけでは足りません。なので不足します。肩こりの理由がこれだけならば、休息をとったり軽く運動するだけで 回復します。
これは一部「疲労による肩こり」とかぶります。疲労と緊張は区別しにくいですが、肩こりが起きる仕組みが少し違います。原因は脳神経です。体の筋肉のうち、脳から直接出ている脳神経でその運動が支配される筋肉がいくつかあります。こういった筋肉は気分・感情などの精神状態でも左右されます。わかりやすいのが顔の表情筋です。うれしいときと不快なときで表情が違うのはそのためです。
顔の筋肉以外にも脳神経に支配されている筋肉が二つあります。それが僧帽筋と胸鎖乳突筋です。この二つはいずれも肩こりの原因になる筋肉です。そのため緊張して肩に力が入ることがあっても、緊張して足に力は入りません。
またこのタイプはアゴに痛みや疲れを感じることが多いです。体の力を抜くのが苦手な人も多いです。 この場合、治療方法として局所の筋肉を緩めても再発しやすいです。治療方法として脳神経支配部分の緊張をとる必要があります。局所のみでも結果として脳 神経の過剰な緊張をとることができますが、そこで一工夫するのがてんほう流。再発しづらい・効果が長持ちするのが特徴です。
そもそも首の痛み・コリも「肩こり」として表現されることが多いです。ここでは後頭部・頚椎などに異常がある場合を指します。通常「肩」のみの肩こりの場 合、首の動きにさほど異常はありません。頭痛もありません。肩こりの原因として首の異常がある場合、頭痛・首の痛み・首のコリを感じていたり、過去にムチウチなど首の怪我をしたことがあることが多いです。
このタイプは手のだるさ・痛みなどを訴えることも多いです。上腕の筋肉、正確にはワキの下の筋肉が緊張している場合。「疲労による肩こり」と似ていますが、この場合いわゆる肩こりの場所をいっしょうけんめいマッサージしてもいまいちスッキリしません。この辺を見極められるかどうかが「肩こり上手な治療院」です。このタイプは「首が原因の肩こり」と同様手のだるさ・痛みが出ることもありますが、首の症状が余りありません。
これもはりきゅう治療院ならではの肩こり治療です。癒し系マッサージ屋さんではこの発想はなかなかないでしょうね。このタイプの肩こりも、一生懸命に肩をマッサージしても楽にならない、またすぐにこってしまうことが多いです。
内臓の異常が体表に痛みやコリとして現れることを「内臓体制反射」と言います。逆に腰やあしにある胃のツボを刺激して胃の治療をするのがはり灸・指圧の得意とするところです。肩こりの治療なのに腰や脚を刺激するので、不思議に思うかもしれませんがこれが効きます。
これもはりきゅう治療院ならではの肩こり治療です。癒し系マッサージ屋さんではこの発想はなかなかないでしょうね。このタイプの肩こりも、一生懸命に肩をマッサージしても楽にならない、またすぐにこってしまうことが多いです。
内臓の異常が体表に痛みやコリとして現れることを「内臓体制反射」と言います。逆に腰やあしにある胃のツボを刺激して胃の治療をするのがはり灸・指圧の得意とするところです。肩こりの治療なのに腰や脚を刺激するので、不思議に思うかもしれませんがこれが効きます。